ゲームやネットが心配なときは、時間の長さだけで決めず、睡眠や食事への影響と、子どもがそこで何を楽しんでいるかを一緒に見ていきます。好きな物を否定しないことと、危険や無理な使い方をそのままにすることは別です。
長く遊ぶことと、生活への支障を分けます
WHOが説明するゲーム障害では、単に長時間というだけでなく、使い方を制御しにくいこと、ほかの活動より優先されること、悪影響があっても続くことに加え、生活への重大な支障を重視します[1]。家庭で項目を当てはめて診断するための説明ではなく、時間だけで「依存」と決めないための区別です。
遊ぶ時間が長くても友人との交流や達成感があり、一方で短くても課金や被害の問題が起きる場合があります。何時間なら安全、何時間なら病気という境界を、この記事から引くことはできません。心配な生活の変化と、安全上の問題をそれぞれ見ます。
説明用の場面です。夕食時に「終わり」と言うと、子どもは「あと少し」と怒ります。友だちとの協力プレイの途中で、急に抜けると約束を破る気がしているのかもしれません。時間を延ばすべきという意味ではなく、終わりにくさの中身を知れば、最後の対戦をいつ始めるか、友人へどう知らせるかも話せるようになります。
「やめる力」だけへ任せない約束に
目の前では対戦や動画が続き、眠ることの利点は翌朝に来ます。このように、楽しさはすぐ、困る結果は後に起こる場面で、終了時刻だけを言い聞かせても動きにくいことがあります。子どもだけの意志の弱さとせず、サービスの続き方や友人との関係も見ます。
遊んでいない時間に「どんな区切りなら終われそう?」と聞き、最後の対戦を始める時刻、予告の仕方、充電する場所など、実際の終わり方を考えます。親の心配も「夕食が遅れ、朝つらそう」と具体的に伝えます。家族が同意していない案を、決定したルールとして張り出す必要はありません。
約束が続かないなら、罰を強める前に、夜しか人と話せない、学校のことを忘れたいなどの困りごとも聞けます。ゲームが負担を増やすことと、別のつらさをしのぐ場所になっていることは、同時に起こり得ます。急にすべてを失わせず、必要な連絡や楽しみを残す方法を相談します。
「楽しんでいることは分かりたい。そのうえで、最近__に困っています。使う時間だけでなく、終わりにくい理由と、__を守る方法を一緒に考えたいです」
安全とお金の話は、遊ぶ時間と分ける
課金、個人情報、知らない人とのやり取りは、利用時間を短くするだけでは防げません。年齢に合うサービスかを確かめ、フィルタリングや購入の承認など、機器側の設定も使えます。設定は「全部見張るため」とせず、何を防ぎ、親が何を確認するかを説明すると話しやすくなります。
知らない相手から画像を求められた、脅された、高額な請求が来た場合は、子どもを叱ることより、被害を広げない相談が先です。本人に相手との交渉を続けさせず、警察や消費生活相談など、問題に合う窓口へつないでください。差し迫った危害がある場合は緊急の対応を優先します。
暮らしが崩れているときは、相談を足してよい
眠りや食事が大きく崩れる、欠席が続く、激しい暴力が起きる場合は、家庭の約束だけで抱えず、小児科や地域の子どもの相談先へ状況を伝えてください。ゲームが原因だと決める前に、学校でのつらさや体調も含めて診てもらえます。機器を無理に奪って危険が増しそうなら、その場で取り上げようとしないでください。
ALVARAでは、18歳以上の保護者ご自身が、話し合うと怒ってしまう気持ちや家庭での関わりを相談できます。子ども本人の診断やゲーム障害の治療を行う場ではありません。今日すべてのルールを作り直すより、まず一度、子どもの話を聞ける落ち着いた時間を選ぶことからでも始められます。
担当者の経歴と、保護者の初回相談について
担当する公認心理師・臨床心理士の齋藤 光は、子どものネット・ゲーム利用に関する支援活動、児童相談所での勤務、5歳児健診での子ども・保護者支援の経歴を公開しています。研究実績の一例として、ネット・ゲーム利用に関連する2025年の学会発表抄録も確認できます。研究実績の紹介であり、ALVARAの支援効果を示すものではありません。
相談は18歳以上の保護者ご本人が利用できます。18歳未満のお子さま本人へのカウンセリングは提供していません。
初回はオンライン50分(ビデオ・音声)かメール相談(3,000字以内・一往復)のどちらかを、お一人1回無料で利用できます。初回の予約だけで月額契約は始まりません。継続プランの金額と適用期間は料金ページで、予約・利用の手順はご利用方法で確認できます。
参考・引用文献
こども家庭庁「普及啓発リーフレット集(インターネット利用)」 / 厚生労働省「家族で子どもと向きあうポイント」 / [1] World Health Organization(2020)Addictive behaviours: Gaming disorder. ICD-11におけるゲーム障害の公的解説。
記事のつくり方
記事ごとの関連資料は本文末尾に掲載しています。情報源の選定、更新、訂正、心理療法・心理検査の掲載範囲については、記事のつくり方を確認できます。
このコラムについて
本記事は一般的な心理情報の提供を目的とし、判断・支援の代替ではありません。記事で紹介する心理療法・支援法のすべてを当サービスが提供していることを示すものではありません。体調や安全に不安がある場合は、医療の窓口または地域の相談窓口をご利用ください。
