登校しぶりが見られた朝は、その場で理由も今後も全部決めようとせず、体調と安全を確かめ、今日の過ごし方から考えます。登校できる日がある子どもでも、その日のつらさは別にあります。
朝の「行けない」は、理由を話せる状態とは限りません
説明用の場面です。支度は終わったのに、靴を履くところで泣き始めます。出勤時刻が迫る親は「何が嫌なの。早くして」と続けたくなります。しかし、外へ出ることが目前に迫った場面と、落ち着いて理由を振り返る場面では、子どもが使える言葉や注意の余裕が違うかもしれません。
「昨日は行くと言った」のに止まることも、必ずしも嘘ではありません。前夜には考えられたことが、朝の体調や具体的な怖さの前では難しくなる場合があります。まず質問を止め、「今、出るのが難しいんだね。お腹や頭は痛くない?」と、目の前の体調と安全を確かめます。
腹痛や頭痛は、緊張と関係することも身体の病気によることもあり、家で見た様子だけでは区別できません。けが、いじめ、暴力の心配も先に扱います。そのうえで「今日どうするか」と「続いている理由を調べる話」を分けられます。
今日の連絡には、保護者ができる範囲も伝えます
出勤やきょうだいの支度があると、子どもが落ち着くまで何時間も待てないことがあります。その事情も、今日の連絡に含めてかまいません。「私は__時に出勤するため、付き添い続けることが難しいです」と担任へ伝え、子どもの安全をどう保ち、誰が対応できるかを相談します。親が毎朝ずっと付き添える前提の提案なら、できないと話せます。
学校への連絡例:「今朝は支度の後に泣き、外へ出られません。体調は__です。私は__時以降の付き添いが難しいです。今日はどう過ごすかと、学校で対応できることを相談したいです」
行く方法を変えるなら、次に起きることを確かめます
遅い時間から行く、別の場所で過ごす、短時間にするなどの方法は、担任や養護教諭に学校で可能かを聞いてから考えます。「誰が迎えるか」「苦しくなったらどこへ行けるか」まで分かると、本人も次の場面を見通しやすくなります。行く、休むをその場の説得だけで決めるより、実際に使える助けを確かめます。
ただし、これは家庭だけで行う不安の治療ではありません。実際の被害や身体の不調がある場面で「慣れればよい」と続けるのは別の問題です。「校門まで」と伝えてから教室へ連れていくなど、後から約束を変えず、本人と学校の両方へ実行できることを確かめます。
休むと安心して遊べるからといって、朝のつらさが作り話だったとは言えません。その日の欠席を反省会にせず、まず今日を安全に過ごすことを考えます。
強く言ってしまった後も、話を始め直せます
朝に問い詰めたり怒鳴ったりしたなら、落ち着いてから「今朝は出る時刻が気になって、責める言い方になった。ごめんね。今は体の具合や困っていることを聞きたい」と短く伝えられます。謝る代わりに明日の登校を約束してもらうのではなく、子どもが話を再開できる余地をつくる返事です。
比較的話せる時間には、「明日の朝を少し楽にするなら、何があるとよさそう?」と聞けます。分からない、今は話したくないという返事なら、その日は区切ってよいのです。「教室へ入るところが怖いんだね」と聞いたうえで、実際の学校の様子は担任に確かめられます。
「先生に知られたくない」と言う場合は、何が心配かを聞き、誰へどこまで伝えるかを説明します。ただし、暴力や自傷など安全に関わる話を、誰にも言わないと約束する必要はありません。守るために大人の助けを借りることを、できるだけ本人にも伝えます。
同じ朝が続くなら、学校と医療の助けを使います
遅刻や欠席の回数が多くなるまで待たなくても、担任、養護教諭、スクールカウンセラーへ相談できます。朝以外の学校での様子を聞き、教室へ入る前に会える人を決めるなど、具体的な助けを考えられます。腹痛や頭痛が繰り返す場合も、「学校が嫌だから」と決めず、小児科へ相談してください。
欠席が続く間の学びや生活については、不登校の子どもへの関わり方でも説明しています。ALVARAでは18歳以上の保護者ご自身が、朝に怒ってしまう気持ちや学校への連絡の負担を相談できます。子ども本人の診断・治療や、登校の可否を判断する場ではありません。
参考・引用文献
記事のつくり方
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このコラムについて
本記事は一般的な心理情報の提供を目的とし、判断・支援の代替ではありません。記事で紹介する心理療法・支援法のすべてを当サービスが提供していることを示すものではありません。体調や安全に不安がある場合は、医療の窓口または地域の相談窓口をご利用ください。
