相談を中断したあと、また連絡してもよい?|再開するときに伝えること

相談を中断したあとでも、再開を希望していると問い合わせることはできます。謝罪や理由の説明を完璧に整えてからでなくてかまいません。ただし、同じ担当者や条件で再開できるかは、その時点の受付状況を確認する必要があります。

再開の問い合わせは、反省文ではなく今の希望から

連絡しないまま時間がたつと、「今さら何と言えばよいか」と迷うことがあります。予約を取れなかった理由が、つらさ、費用、仕事、相談での体験等、いくつか重なっている場合もあります。一つの説明にまとめてからでないと連絡できないわけではありません。

説明用の例です。仕事が忙しくなり、担当者のメールに返信できないまま数か月たった人がいます。最近また眠れず、以前の相談先を思い出しますが、「謝るのが先」と考えて下書きを消し続けています。この場合、「以前利用していました。現在困っていることがあり、再相談の受付を確認したいです」という短い連絡から始められます。

取り消していない予約や契約、未決済等が残っている場合には、その確認も必要です。ただし、利用手続きを確認することと、自分に支援を受ける資格があるかを責めることは別です。何をどこへ連絡するかは窓口へ尋ねられます。

最初の連絡に、詳しい経緯を全て書かなくてよい

一般の問い合わせ窓口には、再相談の希望、以前の利用時期、現在の大まかな相談内容、希望する連絡方法等、受付に必要な範囲を伝えます。本人確認や、詳しい内容を送る方法は、窓口の説明を受けます。共有端末や仕事のメールを使うときは、誰が見られるかも考えます。

担当者が以前から知っていることでも、問い合わせを読むのが同じ人とは限りません。「まず受付を確認してから、内容を面談で話したい」と伝えられます。過去の全経緯を普通の連絡フォームへ書くことを、再開の条件にしなくてよいのです。

公認心理師には正当な理由なく秘密を漏らしてはならない義務があり、公認心理師でなくなった後も同様とされています。[1] ただし、これは、同じ担当者がいつでも連絡を受けられることや、記録が永久に保管されることを意味しません。受付と情報の扱いは、それぞれ確かめます。

前回の続きにするか、今の目的を立て直すか

再開しても、前回と同じ話題や方法で進める必要があるとは限りません。時間がたって、困りごと、通院、生活、支えとなる人が変わっている場合があります。「前に話したこと」と「今の状態」の両方を確認するところから始められます。

先ほどの例なら、以前の職場の問題に加え、最近始まった不眠の受診が必要かもしれません。心理相談だけで体調の診断や薬の調整はできません。新しい症状や服薬の変更があれば、医療機関での評価を含めて相談します。

専門職の倫理綱領は、支援の内容を説明して合意を得ることや、必要に応じ支援を見直すことを重視しています。[2] 再開の際にも「何を扱いたいか」「どんな方法で進めるか」を確かめられます。以前利用したというだけで、現在の目標を省略しなくてよいのです。

続けにくかったことも、今度の条件に含める

中断した理由は、次に無理なく利用できる条件を考えるために話せます。予約の頻度が難しかった、宿題の意味が分からなかった、沈黙になると焦った、話した後に疲れ切ったなど、具体的な困り方は調整を考える情報になります。

「前の方法は役立つ部分もありましたが、毎回の記録が負担でした」「終わり際に話題が深くなり、帰宅後がつらかった」と伝えられます。担当者の意図を決めつけなくても、自分の経験を説明できます。今度は変えたい点を一つ挙げるだけでもかまいません。

不適切な対応や怖さが理由なら、元の担当者に戻って話し合うことだけが選択肢ではありません。機関の別の担当者や相談を受ける責任者、別の支援先へ相談する方法もあります。以前の相談先を使わない選択も含め、本人の安全と意思を大切にします。

今利用できる支援を、現在の条件で確かめる

同じ担当者が在籍しているか、受付をしているか、新しい面談が必要か、料金や予約・キャンセル条件はどうかを確認します。再開の希望があっても、すぐに予約できるとは限りません。待つ場合の相談先や、ほかの機関を探す方法を尋ねられます。

ALVARAを利用する場合も、対象や方法は現行のQ&A等で確認してください。[3] 以前の条件を、そのまま今の利用条件として判断しないための確認です。

説明用の連絡例:「以前、相談を利用していました。途中で連絡が途切れましたが、今また相談したいことがあります。再開の受付と、現在の利用条件を教えてください。」

急な悪化や命の危険がある場合は、再開の返事を待たず、適切な医療等へつながってください。以前の相談をどう終えたかに関係なく、今必要な支援を求めてよいのです。

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参考・引用文献

  1. 公認心理師法(厚生労働省掲載条文)
  2. 一般社団法人日本臨床心理士会.倫理綱領(2017年5月15日改定)
  3. ALVARA Counseling Services.Q&A.

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このコラムを書いた人

齋藤 光公認心理師・臨床心理士

ALVARA Counseling Services代表。公認心理師・臨床心理士として相談に携わり、日々の暮らしや人との関わりを考えるための情報を執筆しています。

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このコラムについて

本記事は一般的な心理情報の提供を目的とし、判断・支援の代替ではありません。記事で紹介する心理療法・支援法のすべてを当サービスが提供していることを示すものではありません。体調や安全に不安がある場合は、医療の窓口または地域の相談窓口をご利用ください。