不安が頭から離れないとき

心配が頭から離れないとき、考えるのをやめようとしても難しいことがあります。不安を完全になくしてから動こうとせず、いま確かめられることと、考えても答えが出ないことを分けるところから始めてみます。

考えるほど、安心から遠ざかることがある

不安になると、検索や確認を重ねて「もう大丈夫」と思いたくなります。必要な確認は助けになりますが、答えが一つに決まらないことを調べ続けると、別の心配が見つかって終わりにしにくくなります。

例えば、友人から返事が来ない夜を考えてみます。「何か気に障ることを言ったのかもしれない」と送信内容を何度も読み返しても、相手が忙しいのか、返事を考えているのかは分かりません。今分かるのは、まだ返事が来ていないことまでです。嫌われたという結論は、今の心配であって、確かめられた出来事ではありません。

確認で分かることと、安心の持続は別

一度確認してほっとしたのに、しばらくすると「見落としがあるかも」と戻る場合があります。そのとき調べているのは新しい事実なのか、同じ事実を見て安心し直そうとしているのかを分けると、疲れの起き方が見えます。確認で一時的に楽になるほど、次も確認したくなるという流れができることがあります。これは意思の弱さという説明ではなく、その場で楽になれた行動が続きやすいという見方です。

ただし、火の元や体調など実際に確かめるべき事柄もあります。「不安だから全部無視する」ということではありません。必要な確認の範囲が分からず困るときは、内容と繰り返し方の両方を専門家と考えられます。

今できることがある心配か、待つしかない心配か

締め切りを忘れそうなら、予定に入れるという行動ができます。相手の返事が気になる場合、急ぎの用件なら期限を添えて一度尋ねる方法があります。一方、相手が自分をどう思っているかを、その夜に確実に知る方法はありません。

「明日の朝に一度確認する」と決められたら、今夜は返事を待ちながら別のことをしていてもかまいません。不安が残っていることと、今すぐ追加の確認が必要なことは同じではありません。ただし、確認を減らすこと自体がとてもつらい、やめようとして生活に大きな支障が出る場合は、一人で厳しい練習をせず専門家に相談してください。

考えることが問題解決になるのは、次にすることが具体的になるときです。同じ予測を往復しても使える情報が増えないなら、今の目的は答えを出すことより、答えがまだない時間を過ごすことかもしれません。「気にしないようにする」より「気になっているけれど、先に夕食を取る」と、心配の存在と今することを両立させる言い方を試せます。

今いる場所へ戻る、小さな区切り

頭の中で先の場面が続くときは、足が床についている感じを確かめる、水を飲む、目の前の用事を一つするなど、今ここにあることへ短く目を向ける方法があります。落ち着かなければ別のやり方に変えてよく、無理に深呼吸を続ける必要もありません。

心配を人に話す場合は、「大丈夫と言ってほしい」だけでなく、「返事を待っている間、別の話に付き合ってほしい」と頼むこともできます。考えた内容をすべて説明するより、今夜をどう過ごしたいかから話すほうが言いやすい場合があります。

不安で暮らしが狭くなってきたら

不安のために外出や仕事を避け続ける、確認に長い時間がかかる、眠れない状態が続くときは、医療機関や心理職へ相談できます。強い動悸や息苦しさなどの身体症状も、不安だけと決めず医療で確かめてください。

心理相談では、「心配の内容が正しいか」だけでなく、心配が始まる場面や、そのあと何を繰り返して疲れているかを一緒に見ていきます。初回は「夜になると同じことを考え続けて眠れない」で十分です。不安の理由を一つに決めたり、自分で病名をつけたりしてから話す必要はありません。

この不安をALVARAで話したいとき

18歳以上の方は、ALVARAで不安や暮らしへの影響について相談できます。公認心理師・臨床心理士の齋藤 光が担当し、話がまとまっていない段階から相談できます。

初回はオンライン50分(ビデオ・音声)かメール相談(3,000字以内・一往復)のどちらかを、お一人1回無料で利用できます。初回の予約だけで月額契約は始まりません。継続プランの金額と適用期間は料金ページで、予約・利用の手順はご利用方法で確認できます。

参考資料・引用文献:国立精神・神経医療研究センター「不安症」 / 国立精神・神経医療研究センター:認知行動療法マップ・セルフヘルプ

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このコラムを書いた人

齋藤 光公認心理師・臨床心理士

ALVARA Counseling Services代表。公認心理師・臨床心理士として相談に携わり、日々の暮らしや人との関わりを考えるための情報を執筆しています。

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このコラムについて

本記事は一般的な心理情報の提供を目的とし、判断・支援の代替ではありません。記事で紹介する心理療法・支援法のすべてを当サービスが提供していることを示すものではありません。体調や安全に不安がある場合は、医療の窓口または地域の相談窓口をご利用ください。