面談の間に担当者へ連絡したくなることは、それだけで「依存している」「相談に向いていない」と決まるものではありません。どんな助けが必要で、どの連絡方法なら受けられるかを、面談で話し合えます。連絡のルールが分からないこと自体も、相談してよい内容です。
連絡したい気持ちの中で、何を求めているか
同じ「連絡したい」でも、予定を変えたい、前回の説明を確かめたい、起きた出来事を忘れる前に伝えたい、一人でいるのがつらいなど、必要なものは違います。回数の多さだけを見ると、何に困っているかを見落としやすくなります。
説明用の例です。日中は働けても、夜になると面談の言葉が気になり、「見捨てられたかもしれない」と長いメールを書いては消す人がいます。ここで相談できるのは「送ってよいのは何回か」だけではありません。どの言葉をどう受け取ったのか、夜に何が起きるのか、次回まで待つ間に必要な支えは何かを一緒に確かめられます。
理由がうまく説明できなくても、「連絡したい気持ちが強く、送るかどうかで何時間も悩みます」と伝えてかまいません。恥ずかしさや、迷惑だと思われる怖さも、面談で扱える話題です。
予約の連絡、相談、緊急時の連絡を分ける
窓口があることと、いつでも個別の心理支援を受けられることは同じではありません。通常の予約変更を受ける場所、面談内容の相談に使う場所、差し迫った危険の際に使う支援は、分けて確認する必要があります。
日本臨床心理士会の倫理綱領は、支援の進め方や費用等の説明と合意を重視しています。[1] 面談外の連絡も、「常識で分かるはず」と済ませず、実際に利用できる条件を確かめることが大切です。返事が来ない理由を、自分が嫌われた証拠として解釈する前に、運用の説明を聞けます。
- どの方法で、どんな内容を連絡してよいか。
- いつ確認され、返信はどのくらいを目安にするか。
- 担当者が不在のとき、誰が内容を見るか。
- 追加の相談や費用が発生する条件はあるか。
- その窓口で対応できないとき、どこへつながるか。
全ての機関に同じ連絡サービスがあるわけではありません。特定の治療に含まれる電話支援等を、通常のカウンセリングでも自動的に使えるとは言えません。契約や現在の案内を確認します。
面談外の困りごとを、次の相談に持ち込む
次回に話すなら、送ろうとした文章を全部見せる必要はありません。「何が起きたか」「どんな助けがほしかったか」の短い要点から始められます。書くことでかえって考え続けてしまうなら、記録を宿題にしなくてかまいません。
先ほどの例なら、「前回の最後に時間と言われた後、もう話したくないと思われた気がしました」と伝えられます。担当者の意図を推測し続けるより、その場で何が起きたかを確認する入口になります。担当者側の説明不足や、終わり方を調整する余地も含めて考えます。
「不安は自分で抑えてから来てください」と、相談の前提にしなくてよいのです。面談外の支えが足りない場合は、案内された窓口で何ができ、ほかにどの支援を使えるかを相談します。専門的な関係と境界は、本人を拒むためではなく、支援の役割と責任を明確にするためにあります。[2]
待つ間の支えは、一つに集中させなくてよい
「次回までどう過ごすか」は、連絡を我慢する訓練だけではありません。生活の負担、休息、受診、利用できる相談先等を含め、今の支えが足りているかを見直します。面談の頻度や支援の形が合うかについても、状況に応じて話し合えます。
家族や友人に「今日は一人で抱えたくないので、少し一緒にいてほしい」と頼む情緒的な支えと、病状や治療の判断は異なります。どちらも同じ相手に任せる必要はありません。身近な人と安全に話せない事情があるなら、その点も含めて専門職へ相談します。
担当者一人が常時見守ることや、必ずすぐ返信することを期待の前提にせず、受けられる支援を実際の条件で組み合わせます。危険が高まる時期には、通常の面談やメールだけで足りるかも検討が必要です。
命の危険があるときは、返信を待つ計画にしない
自分や他の人の安全を保てない、急に状態が悪化して危険が迫っているときは、予約やメールの返事を待たず、救急医療等へつながってください。通常の相談用連絡先は、その場の緊急対応を約束するものではありません。ALVARAも緊急対応を行う医療機関ではありません。[3]
説明用の相談例:「面談の後、夜に連絡したい気持ちが強くなります。どの連絡が可能かを知りたいです。その方法で対応できない時間の支えも、一緒に考えたいです。」
連絡したくなる気持ちを隠して「よい相談者」でいようとしなくてかまいません。その気持ちと、利用できる方法の両方を言葉にすることが、見通しのある支援を整える一歩になります。
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参考・引用文献
記事のつくり方
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このコラムについて
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