子どもが学校に行きたくないと話したとき|保護者が整理したいこと

子どもが「学校に行きたくない」と話したら、まずその言葉を受け止め、今日の体調と安全を確かめます。その一度の会話で、理由やこれからの方針まで全部決める必要はありません。

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最初の返事は、短くてかまいません

説明用の例です。日曜の夜、子どもが「明日、行きたくない」と小さく言います。親は驚き、「友だちと何かあったの?」「勉強はどうするの?」と質問を重ねたくなるかもしれません。まず「明日は行きたくない気持ちなんだね。話してくれてありがとう」と返せます。

保護者にも焦りがあってよいですが、「どうしても明日は行かないと」と先へ進む前に、本人の言葉を一度受け取れます。

気持ちの理解と、行動への同意は別です

「行きたくない」は、つらい気持ちを知らせる言葉かもしれず、明日の過ごし方を一つに決めた宣言とは限りません。「先生が怖い」と言われたら、その怖さは聞きながら、実際に何があったかは別に確かめられます。本人の体験を尊重することと、その場で原因や今後の予定を全部確定することは違います。

親もまだ答えがないなら、「行きたくないことは分かった。明日どうするかは、体調と安全を見て一緒に考えたい」と伝えられます。気持ちを分かる代わりに登校してもらう取引にせず、分かったことと、まだ決まっていないことを分けるための返事です。

体調と、怖い出来事の有無は先に

痛みや発熱、強いだるさなどがあるなら、必要に応じて小児科等へ相談します。いじめ、暴力、脅し、性的な被害などが心配な話をした場合は、登校の説得より安全を守る相談を優先してください。「行けば何とかなる」と危険な場へ戻すことは避けます。

自分を傷つける心配や命に関わる言葉、差し迫った危険がある場合も、落ち着いて理由を話せるまで待つのではなく、医療や適切な緊急の支援へつなぎます。安全に関わることを、誰にも言わないと約束する必要はありません。

理由が分からないときは、聞くのをいったん止められます

「なんとなく」「分からない」と返ることもあります。本人も、友人、授業、教室の音、疲れなどを一つの理由にまとめられないのかもしれません。問い続けるより、「今日はここまででもいい。あとで話したくなったら聞くよ」と終えられます。

その後は、「明日の朝、体調を見て話そう」「先生へは、まず私から連絡するね」と、次にすることを一つ伝えられます。理由の説明ができるまで、体調の確認や学校への連絡を待つ必要はありません。本人へ知らせず先の予定を決めるより、まだ決まっていないことも含めて伝えます。

学校には、保護者の推測と本人の言葉を分けて

最初の連絡で原因を説明し切る必要はありません。「昨夜、明日は学校へ行きたくないと話しました。理由はまだ話せていません」と伝えられます。家庭で見えている体調や様子と、本人が実際に言った言葉をそのまま話し、担任などへ、学校で最近変わったことがないか尋ねます。

例えば「本人は『給食が嫌』と話した」「家では朝にお腹を押さえていた」「私は友人との関係も心配している」は、それぞれ本人の言葉、保護者の観察、保護者の推測です。三つとも情報になりますが、混ぜて「友人関係が原因です」と断定すると、ほかの困りごとを確かめにくくなる場合があります。違いを残して伝えると、学校で何を見てもらいたいかも具体的になります。

「本人は__と話しています。今は__の様子です。今日は__と考えています。本人へ連絡する前に、まず保護者と話せる時間を相談したいです」

学校へ伝える前には、できるだけ子どもにも「この先生へ、このことを話したい」と説明します。知られたくない理由があるなら、その心配も聞けます。ただし、危険から守るために必要な連絡は、大人が判断して助けを借りることもあります。

今夜決めるのは、最初の一歩までで十分です

「一度休ませたら戻れないのでは」と考えると、親も眠れなくなります。けれど今夜は、明日からの生活全体を決めるより、子どもへの返事、体調と安全、学校へ誰が連絡するかまでに区切れます。保護者の仕事やきょうだいへの対応があるなら、家族に連絡を頼めるかも考えられます。

朝になって外へ出られないときの過ごし方は、登校しぶりが見られたときで、欠席が続く間の学びや学校とのつながりは、不登校の子どもへの関わり方で説明しています。すべてを今夜読み切らなくてもかまいません。

ALVARAは18歳以上の保護者ご自身が、最初に聞いたときの焦りや声かけの迷いを相談する場として使えます。子どもの診断・治療や登校の判断を代わりに行う場ではありません。まずは今日、子どもが話したことを一つ受け取るところから始められます。

参考・引用文献

厚生労働省「家族で子どもと向きあうポイント」 / 文部科学省「不登校対策(COCOLOプラン等)について」

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このコラムを書いた人

齋藤 光公認心理師・臨床心理士

ALVARA Counseling Services代表。公認心理師・臨床心理士として相談に携わり、日々の暮らしや人との関わりを考えるための情報を執筆しています。

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このコラムについて

本記事は一般的な心理情報の提供を目的とし、判断・支援の代替ではありません。記事で紹介する心理療法・支援法のすべてを当サービスが提供していることを示すものではありません。体調や安全に不安がある場合は、医療の窓口または地域の相談窓口をご利用ください。

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